引越しの荷造りは本を開きがち

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「自分が今作りたい音楽に必要なこと、それはなるべくステイすることだ。」

「変化の少ないビートの繰り返しの中で、複数のレイヤーとしてメロディやコード進行が重なってゆき、聴く人の内面から盛り上がっていくように作りたい。

それが、自分が多くのソウルミュージックに感じるステイするという感覚だった。」

(星野源『いのちの車窓から』より)

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引越しの荷造りを今度こそはコツコツ進めようと本を整理し始めたが案の定、吸い込まれてしまった。今回は星野源の『いのちの車窓から』。

 

星野源のエッセイは大好きで、たぶん全部持ってると思う。

上で引用した文は買った当時読み流していた。

 

ソウルミュージックって、そこで何が起こってるのかよくわからない。ずっと悩んでいた。

あまたの素晴らしい音楽を、まさにこの時代に聴かせてくれているミュージシャンたちの多くがそれに心を動かされているのだ、退屈なはずがない、、

 

そんな中で再会したこの文に、ソウルミュージック、さらにはピンと来ていなかった数々のブラックミュージックに対する入り口のひとつとしてなるほど!と強く膝を打ちたい思いだった。

明日からまた少し楽しみが増える予感がする。

 

本も物もどんどん増やしてしまう質だがこういうことがあるので、それで良いなと思う。

もちろんあんまり物が増えすぎるのも良くない。断捨離の主張するところもわかる。それは気をつけていきたい。

ただ、どんな些細な理由でもいつか選んだ物が、数年経って想像もしなかった風に意味を変えてふと目の前に差し出される時、

大袈裟じゃなく生きてて良かったと思うのだ。

 

海へ2

南房総の海に行ってきた。

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どうしても朝の高速を小山田壮平のハイウェイを聴きながらぶっ飛ばしたかった。

自分の中の高速の高速らしい良さは郊外を抜けるあたりからようやく始まる。

今日は幕張あたりから早とちりして曲を流してしまってタイミングを間違えたと思った。

良く晴れた朝はどこへでも行ける気がする。なんだって起こる気がする。

 

晴々としていて、春っぽい風がちょうど良く吹いていた今日だったけど、海岸の風の強さはもう暴風と言って差し支えないレベルだった。

湯を沸かそうにもなかなかバーナーを点火できない。

ギターを弾いて歌っても瞬間風に流されてしまってあまり気持ち良くない。

なかなか順風満帆にいかないものだと痛感。

ミルクティーを一杯しばいて、車を風除けに適当に歌い歌い、早めに切り上げて温泉に行くことにした。引き際は肝心。

「海辺の湯」という名の海辺の湯に行った。

その名に恥じない海辺の湯っぷり。

覚えたてのサウナルーティンを2セットこなし、

薄ら見える富士山の大きなシルエットと、

沈んでゆく夕日を2人フルチンで眺めた。

 

僕らの事情とも情緒とも関係なくただ裸の太陽が対岸の奥に沈んでいく感じ。

絶景を目の前にしているはずなのに、心に留まることなく流れていってしまうような感覚。

覚えていたいという意地が長い時間をかけてイメージを定着させていくんだろうなと、今日は楽観的にそれを見ていた。

満々足。

帰りの車内、アルピーとオードリーのラジオを聴いてゲラゲラ笑った。

 

帰り道友人と話して、彼の新生活に伴う困難の多さをあまりに理不尽だと思った。

チャランポランなおれが言っても説得力に欠けるが、目の前のことにひたむきに取り組んできた彼がいま望んでいるささやかなことすら許さない世の中ならそんなもん間違ってるなって思う。

お前は社会がわかってないって言われようと、実際にそうであろうとそこは変わらず声を大にしてふざけんなって言いたい。

 

誰かの人生はその誰かのものでしかない。

結果としての正しさも間違いもその人以外に噛み締める権利を持つ奴はない。

自分が言ったことと矛盾するのかもしれないけど、選択とか反論の余地を与えずにお前は間違ってるとか正しいとか言う人は自分と他者の決定的な交わらなさに目を背けてるだけじゃないかって思う。

たぶんこれも言い過ぎてるし言い切り過ぎてるんだろう。そしてめちゃくちゃブーメランである。

ところで、春がどのようにして訪れるのか、

先週までは山のほうからの風が冷たくてずっと寝ていたかったはずなのに、

今日はどうして海のほうから気持ち良い温度の風がビュンビュンしているのか、とかを

どうして知らないままにして置いたんだろうと思った。

今日はもうなんにもしたくないので明日Googleしてみようと思う。

良い日だった。

2021.2.22

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金色

金色は好きだ。

本の装丁で金の箔押しがしてあったりするとウズウズする。

ところで金って色なんだろうか。

 

 

10年間運動競技を真剣にやったけど金メダルは一つももらえなかった。

小学校の徒競走、一度だけ1着でゴールして、金色のシールをもらった。

どこに貼るのもしっくり来なくていつの間にか無くしていた。

 

剣道の試合でもらった銀と銅のメダルはもらった時からずっとひっそり、平然としたツラで部屋の隅にある。

埃を被ってるけど捨てることはできない。

海に!

明朝は友人と海へ行く。

人気のない綺麗な浜だから、ギターを弾いて歌って、スーパーでウィンナーとパンを買って焼き、コーヒーを淹れて飲み食いしながら日の入りを待ちたい所存。

もし共感する人がいれば是非やろう。

自分の生活に猫を迎えるときがくれば「春」と呼びたいと企んでいる。